七五ブログ

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はじめまして

名古屋市瑞穂区に在る本屋・七五書店ブログです。

もともと日々の新刊情報などを掲載するために立ち上げたブログですが、現在は情報発信をTwitterやFacebookに移行し、こちらでは時間のある時にフェア情報、そして私・Mのおすすめ作品の紹介などをさせていただいてます。 (Twitter、Facebookは<リンク/お知らせ>からお入りくださいませ。)

基本的にネタバレしないようご紹介をしております。

主に「小説・ノンフィクション」「コミック」「児童書」に分類しております。
ブログ右手(PC版では)のカテゴリ欄もどうぞご活用くださいませ。

場合によっては既にフェアが終了していたり、店頭在庫がないこともございます。
ご了承くださいませ。
(2016年7月)

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# by 75bs | 2018-12-31 23:59 | はじめまして | Trackback | Comments(0)
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『あとは野となれ大和撫子』
宮内悠介・著 / KADOKAWA 1600円+税
直木賞・芥川賞ダブルノミネートで最注目の新鋭が挑む超王道冒険エンタメ!

かつて中央アジアに存在した海。塩の沙漠となったそこは今、アラルスタンという国だ。だが大統領が暗殺され残ったのはうら若き後宮の女子のみ。生きる場所を守るため、ナツキたちは自分たちで臨時政府を立ち上げ!?
[出版社Website 作品紹介より]

パッと目を惹く青い空に、赤地が鮮やかな民族衣装を身に纏う秀麗な美女。
漫画家・森薫さんの作品『乙嫁語り』をお読みになった方などはピンとくるかもしれません。
中央アジアの民族衣装の一つです。

ご厚意で拝見した表紙用の画がとても綺麗で心惹かれました。
装丁されたカバーの文字のバランスなどにも、思わず勝手にうんうんと悦に入るなど。

この物語は『乙嫁語り』のだいたい200年後。

知っているようで案外知られていない中央アジアの政情を踏まえながら、現代を生きる人たちにも共感できる数々のポイントがうまく組み合わさって小気味よいテンポで繰り広げられるお話には、時間を忘れて夢中になってしまいました。

苦しい時にはまず笑顔を作ること。
人(女性)って、ほんの少しの勇気と度胸と勢いで「やる」となったらどんなことでもやれるってこと。
そのために好敵手がいたら尚良し。
それから・・・
正義は、立場によってそれぞれにあること。
戦争をはじめるのは、いつだって「大人たち」がなのだということ。

いまを大切にしながら、千年先の未来へと生きていく想いを繋いでいきたいときっと思えます。

物語の真相を知ると、もう一度はじめから読みたくなるかとも。
表紙カバーも是非一度全部広げて御覧になってください。

(M)


註)『乙嫁語り』は無料試し読みなどもありますが、そちらはご検索いただければと思います。

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『乙嫁語り』
(森薫・著 / エンターブレイン BEAM COMIX 既刊9巻 続刊予定)
 

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# by 75bs | 2017-04-22 08:22 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)
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『いつか伝えられるなら』
つたえたい、心の手紙(くらしの友)・作 鉄拳・イラスト / SBクリエイティブ 1000円+税
たいせつな人に会いたくなる、感動の手紙

「鉄拳」×くらしの友「心の手紙」
娘から認知症の父へ どうしても伝えたかった手紙

「くらしの友」が主催する、企画・亡くなった大切な人への想いを綴った手紙を募集する「つたえたい、心の手紙」。
その受賞作品が、鉄拳によってパラパラ漫画化されました。
タイトルは「お父さんは愛の人」。
主人公は子供の頃から父親の愛情をたっぷり受けて育ったひとりの女性。
成人後、結婚、離婚、出産を経験した彼女が、年老いた父親の介護を通して、これまでの父親との思い出を振り返り感謝する、といったエピソードが描かれています。

SNSでも拡散。100万PV超え。TVメディアでも紹介された話題の動画。
本書は、この動画の書籍化です。
[出版社Website 作品紹介より]

既にSNSなどで動画をご覧になった方もいらっしゃることと思います。
鉄拳さんのパラパラ漫画は、いつ拝見してもその出来栄えに感嘆します。そんな鉄拳さんが描き出した画で肉づけされた心温まるお手紙が本としてもまとめられました。

もちろん、さまざまな生活環境の方がいらっしゃるので一概には言えませんが、生き物は必ず人間でいう「父」「母」にあたる存在がないと生れ出てこないものです。

おとうさんの愛情ってやつは、おかあさんのそれよりわかりにくいけれど、存外に同じくらい、もしかしたらそれ以上に深いものかもしれません。そしてその愛情に気がつくのは、得てして自らも大人になって久しくなってからだったりします。

この一編で、もしもそれに気づいてもらえれたら、なんだか嬉しくなる一冊です。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-31 12:40 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『暗号のポラリス』

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『暗号のポラリス』
中山智幸・著 / NHK出版 1600円+税
少年は、自分の北極星を探す旅に出る

難読症を抱える小6の斎賀結望は、与えられた学校生活や進路選択に縛られ、静かに悩んでいた。ある時、亡くなった両親と縁のあった場所を目指して旅に出る。たどり着いた西の果ての地で結望が見つけたものとは──? 親と子、兄と弟の絆、子どもの成長を丁寧に描くロードムービー的物語。『ブラスデイズ』著者による待望の書き下ろし!
[出版社Website 作品紹介より]

先日ご紹介した本(『家と庭』 畑野智美・著)も「普通」を考えさせられる作品だったのですが、こちらは難読症(ディスレクシア)という、読み書きの習得に困難がある症状を持つ子を主人公に、周りの人たちとともに紆余曲折しながら成長していく様が描かれているなかで「普通とは」も問われているかと思います。

主要人物それぞれの視点や、過去と現在の交錯など中で、きっと誰だって普通なんかじゃない、なにかしら大なり小なり抱えている。けれどもより著しい困難を抱えるひとたちと、心を寄せ合わせて生きていくことが「ふつうにできる」社会に人になりたいとの願いも感じました。

読むことができる自分は、この本を何度も何度も読み返すことでいろんな切り口を見つけたり、心が弱ったときに思い出したい言葉を探したり、そういう読書の楽しみかたを再認識しましたし、真面目なこと、真摯なことの潔さに感服もした作品でもあります。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-30 21:25 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(2)

『家と庭』

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『家と庭』
畑野智美・著 / KADOKAWA 1500円+税
家族に、普通なんてない。下北沢で暮らす人々の恋と家族の物語。

中山望は、桜やバラやひまわりなど四季折々の花が咲く庭のある家で、母と姉と妹と暮らしている。大学を卒業して2年以上が経つけれど、就職する気にならないまま、マンガ喫茶でアルバイトをする日々だ。ある日、上の姉が娘を連れて帰ってきて、女5人との生活が始まる。家族や幼なじみ、バイト仲間と過ごす時間は、“何も望まない”望を変えていく――。
海の底のようなバー、神出鬼没の烏天狗、工事がつづく駅。
抜け出せなくなる町で暮らす人々の、色鮮やかで愛すべき日常。
[出版社Website 作品紹介より]


春です。身も縮まる寒い冬の中で黙々と力を貯めてきたモノが次々と芽吹き出します。

そんな季節にとても合う作品が発売されました。
(実際はまだかなり寒い今日この頃ですけどね。 ^^;)

当たり前とか普通などと言うことの基準はいったいなんでしょうね。主に、日々暮らしている自身を囲む生活の中で「日常的に」起こって行われていることを指し示すのだとは思うのですが。

それが万人に通じるわけがないのに通じてしまうように思うのが人の心の不思議かもしれないな、と考えます。そしてきっと私もそう思いつつ「自分の当たり前」の中で生きているのでしょう。

ニートっぽいアルバイターな主人公くんが、長姉が娘(姪)を連れて実家に戻ってきたところから日々の生活が少しずつ変化し、主人公くんはもちろん、家族や周りとの人たちとの想いが絡みはじめます。

日常とはぬるま湯のお風呂ようなものかもしれません。
そのぬるさに、時折湯を張り直して熱く(喧嘩など)してみても、そのうちまたぬるくなって・・・。
相手を思いやっているはずなのに、口に出さずに想いすぎてギクシャクとしてしまう。
それじゃ、風邪を引いちゃうし、心も体も温まらない。

そんな状況から自分で抜け出すにはどうしたらいいのか。

変わらないけど変わっていく、「普通」ではないけれども普通の日常というものに気づいたときに、人は何かに背中を押され、フッと新しい明日へと飛び立てるようになるのかもしれません。

読んでいて、自分のうちにあるけれど言葉にならずにいた想いにも気づけるような物語です。
花々が芽吹く中山家のお庭も是非感じてください。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-28 12:08 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)
2017年3月29日(金)現在の『晴読雨読(はれどく)17号』の配布店情報です。

近日中に配布が開始予定のお店や数量限定のお店などもあります。
また、以前配布していたお店でも担当者の移動などに伴い配布ができなくなったところもございます。
何卒ご了承くださいませ。

 (M)

=愛知県=
西春日井郡豊山町  紀伊國屋書店 名古屋空港店
 
名古屋市中川区  精文館書店 中島新町店
名古屋市中区    ジュンク堂書店 ロフト名古屋店
名古屋市瑞穂区  七五書店(当店)

=他地域=
北海道札幌市   文教堂 北野店
北海道札幌市   ヤマダ電機テックランド 札幌本店

青森県青森市   戸田書店 青森店
青森県八戸市   成田本店 みなと高台店

山形県東田川郡  戸田書店 三川店

新潟県新潟市   本の店英進堂 (近日配布開始予定)
新潟県新潟市   EISHINDO BOOKS (近日配布開始予定)
新潟県新潟市   知遊堂亀貝店

栃木県小山市   進駸堂 中久喜本店
栃木県矢板市   うさぎやTSUTAYA矢板店

千葉県松戸市   堀江良文堂書店 松戸店

東京都千代田区  三省堂書店 神保町本店

神奈川県平塚市  サクラ書店 平塚ラスカ店(駅ビル店)
神奈川県大和市  BOOKPORT大和店

静岡県静岡市   戸田書店 静岡本店
静岡県裾野市   戸田書店 リブレ裾野店
静岡県菊川市   戸田書店 リブレ菊川店
静岡県掛川市   戸田書店 掛川西郷店
掛川市と周辺   走る本屋さん 高久書店

三重県名張市   ブックスアルデ 近鉄店

広島県福山市   啓文社 BOOKS PLUS緑町店 (近日配布開始予定)
広島県広島市   フタバ図書 GIGA上安店

福岡県福岡市   ブックセンターほんだ
福岡県八女市   TSUTAYA積文館書店 八女店
大分県大分市   明林堂書店 高城店
大分県別府市   明林堂書店 JR別府店
熊本県菊陽町   菊陽町立図書館
宮崎県宮崎市   明林堂書店神宮店(近日配布開始予定)
沖縄県豊見城市   戸田書店 豊見城店
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# by 75bs | 2017-03-23 12:06 | 『晴読雨読』情報 | Trackback | Comments(0)

『敵の名は、宮本武蔵』

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『敵の名は、宮本武蔵』
木下昌輝・著 / KADOKAWA 1600円+税
七人の敗者たちから描く、剣聖の真の姿。 かつてない宮本武蔵像が誕生した

剣聖と呼ばれた男の真の姿とは──。
島原沖畷の戦いで“童殺し”の悪名を背負い、家中を追放された鹿島新当流の有馬喜兵衛の前に、宮本無二斎と、弁助(武蔵)と呼ばれる十二、三歳の子供が現れた。弁助は、「生死無用」の真剣で果し合いをするというのだが……。(「有馬喜兵衛の童討ち」より)少女を救うため、避けられぬ戦いに命を賭す「クサリ鎌のシシド」、武蔵の絵に惹きつけられるも、一対一の勝負に臨む「吉岡憲法の色」、武蔵の弟子たちが見た剣の極地「皆伝の太刀」、武蔵と戦う宿命を背負った小次郎「巌流の剣」、そして次には……。敵たちの目に映った宮本武蔵。その真の姿とは──。著者渾身の歴史小説。
[出版社Website 作品紹介より]

詳しいことは知らなくても、その名前を聞いたことはあると思います。
宮本武蔵。
二刀を用いる二天一流兵法の開祖である剣術家であり、水墨画や工芸品も残る芸術家でもあります。
佐々木小次郎と戦ったとされる巌流島での決闘が一番有名でしょうか。

本書では、十三歳での有馬喜兵衛との初決闘から始まり、吉岡憲法こと清十郎、佐々木小次郎、そして養父・無二斎との関わりなど、相手となった武芸者から見た七話で構成されています。

これがまたとてつもなく、あえて名古屋弁でいうと「どえりゃあ」素晴らしい構成で、少し大げさですが一行に、一字一句に鬼気迫る心情・情景が描かれる中、それぞれの生きざまに心が躍るほどの気持ちが溢れ、その繋がりには胸にグッとくるものを感じました。

武士とは恐ろしく残虐で、潔くて気高く、愚直で尊く、滑稽なほど愚かで純粋で慈愛に満ちた、なんと人らしい矛盾した存在なのでしょうか。
生れ落ちた仔に悪はないように、生きるものの本質に悪はあるはずなのに、もしかしたら本当のところ、そんなものは「ない」のかもしれないと感じてしまうほどでした。

「生きていく」ことをも深く考えさせられる一冊だと思います。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-16 12:05 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)
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『スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫』
友井 羊・著 / 集英社 集英社文庫 640円+税
このミス大賞優秀賞受賞作家・友井羊が集英社文庫初登場! 吃音があって引っ込み思案の女子高生、菓奈が周囲の事件に絶妙の推理力を発揮。お菓子作りの科学を利用したミステリー。
[出版社Website 作品紹介より]

子どもは純粋に残酷で、大人は狡賢くて残酷で・・・。
人という生き物は、どんな人も必ず残酷な一面を持っているし、弱くおびえた部分もあります。

大人になってそういう心持ちのバランスが取れるのは、たぶん自信がついたり、ま、こんなもんだと諦観したりして「折り合いをつける」という術を覚えるからかもしれません。

自信がなく心もとないのにどこか傲慢な雛たちがお互いに補い合って、自らの手で大切なものをつかみ取って大きく羽ばたくその日のために、天塩をかけて作るスイーツに絡めて巻き起こる事件を解決へと導いていく姿、ほのぼのとした恋模様から、堪らなく青春を感じた物語です。

日常のミステリーも秀逸です。 思わず「あぁッッ!!」と・・・。

それにしても、お菓子作りって本当に科学なんですね。
理科が苦手な人も、こういう身近な興味あることから入るともしかしたら苦手意識がなくなるかもしれませんね。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-08 11:02 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)
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『ねこの町のリリアのパン』
小手鞠るい・著 くま あやこ・絵 / 講談社 1200円+税
ふたごの猫のきょうだいレオとルルは犬のジョンソンさんに遊んでもらうのが大好き。でも今日はなんだかジョンソンさんの元気がありません。その夜ジョンソンさんが眠れずにいると窓をコツコツとたたくような音が聞こえてきました。起きてみるとドアの下から一枚の招待状が差し入れられていて・・・・・・。
悲しみにくれていた老犬にさしのべられる猫のリリアさんの優しさとは?そして、そんな犬のジョンソンさんがおこした行動とは?
優しく深い慈愛に満ちた物語です。
[出版社Website 作品紹介より]

この物語は児童書です。
子どもにとって、信頼のおける大人が悲しみ弱っている姿は不安と心配に駆られてしまいますよね。

子どもたちが大好きな犬のジョンソンさんに舞い降りたやるせない気持ちを奮い立たせ、忘れそうだった素敵な思い出を失うことなく心に取り戻してくれる、そんな温かくて優しいリリアさんの行動と、それを創り出すみんなに溢れんばかりの愛情を感じました。

職能を通して社会の役に立ったり個人に優しく出来たりするというテーマと一緒に、生きている喜びを身近な食材を通して描かれています。

タイトルにも出ているので申し上げてしまいますが、とっても美味しそうなパンです。
作ってみたくなったり、近所のパン屋さんに足を運びたくなりそうです。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-07 11:34 |   著者別/小手鞠るい | Trackback | Comments(0)
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『鵬藤高校天文部 君が見つけた星座』
千澤のり子・著 / 原書房 1600円+税
事故が元で高校入学の遅れ、取り残されたような私は誘われるままに天文部に入部した。そこで出会った人々、そして「事件」の数々を経験し、私は少しずつ、心を開く。そして一番大切な人を、そこで見つけた。切なくも心温まる青春ミステリー!
[出版社Website 作品紹介より]

卒業・受験・合否の発表・入学説明会などなど。新しい進路を歩み出す学生さんや周りの方たちには本当に慌ただしいこの時期。ホッと一息つきたい時などにこの本はいかがでしょうか?

10代のみならず歳を重ねてきた人たちだって、初めての環境に飛び込むにはちょっぴりの勇気が必要です。うまく一歩を踏み出せれば一安心なものの、事故って入学が遅れてしまう。いいことではないこんな事件のあとにクラスの雰囲気が出来上がりつつあるポツンと放り込まれるのはよほどのことではない限り心細い以外の何物でもありません。

そんな中で繰り広げられる10代後半らしい人間関係。
一人一人が抱えているもの。
日常の中でさりげなく起こる事件をその真相。
その中に散りばめられる星座ののお話。

青春ラブストーリーとミステリーが塩梅よく組み合わされた構成に、度肝を抜かれて大興奮することはありませんが、緻密なのにさりげなく何気なく貼られた伏線の回収法が見事で感服しました。

平凡だと思われる日常にこそ、当たり前すぎて気づきにくいミステリアスな事件がたくさんあると私は思っています。

大好きな仲間と見る夜の星。
素敵な青春がこの中にはありました。

 (M)
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# by 75bs | 2017-03-03 12:32 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『あさは、おはよう』

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『あさは、おはよう』
大澄 剛・著 / 少年画報社 ヤングキングコミックス 560円+税
この本を手に取ったあなたへ。

大切な人の顔を思い浮かべてください。

愛娘の婚約者。実家への帰省。
親友との記憶。夫の定年退職。初恋の終り。そして―――
[コミック裏表紙 作品紹介より]

日常生活というものは、平凡で変わり映えのしない毎日で一見すると退屈そうにも見えますが、よぉ~く覆いだしてみてください。淡々と時は過ぎるだけでしたか?

それぞれには冒険があり、ミステリーな出来事が起こり、青春を過ごし、ロマンスがあり、たとえ、小さく思えてもドラマティックな日々を送っているはずです。

『このゆび、とまれ』『千代に八千代に』などの著者・大澄氏が描き出すこのオムニバス短編集は、市井の人々のごく普通の生活の中で起こるドラマですが、心の奥深いところをわし掴みされ、そして震えてくるほどの物語です。
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# by 75bs | 2017-02-06 12:53 | 【おすすめ/コミック】 | Trackback | Comments(0)
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『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』
清水 潔・著 / 新潮社 単行本1600円+税 文庫本(新潮文庫)750円+税
少女5人が姿を消した。“真犯人”は野放しだ。日本中に衝撃を与えた怒りの調査報道!

5人の少女が姿を消した。群馬と栃木の県境、半径10キロという狭いエリアで。同一犯による連続事件ではないのか? なぜ「足利事件」だけが“解決済み”なのか? 執念の取材は前代未聞の「冤罪事件」と野放しの「真犯人」、そして司法の闇を炙り出す――。新潮ドキュメント賞、日本推理作家協会賞受賞。日本中に衝撃を与え、「調査報道のバイブル」と絶賛された事件ノンフィクション
[出版社Website作品紹介より]

 足利事件、この事件を覚えている方はどれくらいいるでしょうか。
1990年に一人の年端もいかない女の子が行方不明になり、翌日遺体となって発見されました。そして警察はある男性を逮捕。自白を証拠に犯人とします。
が、男性は地方裁判所で無実を訴えます。裁判は最高裁まで持ち込まれましたが懲役刑が確定してしまい、服役。その後も無罪を訴え続ける男性に、ある一つの転機があり、突然の釈放。誤認逮捕であったことを警察と検察は男性に謝罪をしました。しかし逮捕から釈放までには18年というとてつもなく長い時間が過ぎていました。

警察と検察庁がかぶせた冤罪により、男性はもちろん多くの人たちの人生は狂わされました。

男性の無実が立証されるに至ったのは「DNA型の再鑑定」によるものです。
きっかけとなったのは、著者である清水潔氏による、地道で根気のいる緻密な取材により立証された無実の証拠の数々。

その経緯が事細かく描かれているのがこの本です。

 2013年の12月に単行本として発売されたとき、本を読んだ広島のとある書店員さんが、この本に描かれていることを、一人でも多くの人たちに伝えたいと語った想いに惹かれたのですが、昨年文庫化されてようやく入手。そのときに「その本が『文庫X』ですよ。」と店長から教えられました。

やっぱり、これだったか・・・。

「文庫X」
岩手県のある書店で働く書店員が打ち出したとても珍しい本の売り方でした。本のタイトルを隠すほど、文庫本のカバーサイズの「帯」
この本に対する書店員さんの心からの熱い想いが滔々と書かれていました。
(ご本人やお店の同意は得ていないのでお名前は伏せております。お店もご本人もとても素敵な本屋さんです。それは店長さん次長さんがとても素晴らしい本屋さんで、素敵なお店を作っていらっしゃるからでもあると思っています。すみみせん、少し脱線しました。)

多くの書店員の思いとは裏腹に、思うように読者の元に届けられなかった単行本。

どうやったらたくさんの人たちが手を取ってくださるかと、考え抜いた末の売り方でした。

その思いに賛同した各地の書店員によって「文庫X」は日本中で展開され、タイトルもわからないまま、だけど書店員の想いに惹きつけられた皆様の元へと届き、そして読み終わった皆さまのご協力もあり、本の正体はそのほとんど口外されず、文庫Xはとても大きなうねりを作りだし、さまざまな新聞、テレビでも報道されました。ご覧になった方もいらしゃると思います。

そして昨年12月初めに「文庫X開き」として、清水氏も同席されて、どんな本なのかを公表しました。

 このタイトルを見て、「え?・・・」としり込みすることもあるかと思います。ですが是非読んでみてください。

 清水氏が、それぞれの現場に足を運び、関係者にも綿密に取材し、これはやはり冤罪事件によって繋がりが斬られてしまったが間違いなく連続殺人事件なんだと確信をし、そのうえ真犯人をも発見しています。

ですが、犯人は今も捕まっていません。

 一度は犯人が捕まり刑も執行されたと事件に区切りがついた形だったはずなのに(お心の無念さ悔しさ、辛さには決して区切りなどないでしょうが)、実は無実の罪で拘留されている方だったと。そして真犯人は今だ平然と普通に生活していると知った時のご遺族のお気持ちはいかばかりものか。そしてその時遺族が取った行動がとても印象的です。そういうこともさらけ出してくださったます。

警察とはいったいなんなんでしょうね。正義の下、一般人を守ってくれる機関ではなかったのか・・・。
(や、全くそうでないことは残念ながら現実なんですが。)

もしかしたら、自分たちの身近にも何らかの事件の犯人が、今も捕まらずに生活しているかもしれません。そしてこれら5件の殺人事件の犯人は今も・・・・。

清水氏はジャーナリストとしてこの作品のほかにも、被害者の告訴をもみ消しをスクープし、犯人を見つけ出し、解決と警察不祥事隠しを暴く糸口と、何より報道被害に遭った被害者の名誉も回復した詳細を描いた『桶川ストーカー殺人事件:遺言』(新潮社)をはじめ、『騙されてたまるか 調査報道の裏側』(新潮社)、『「南京事件」を調査せよ』(文芸春秋)を出されています。

 (M)
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# by 75bs | 2017-02-03 12:16 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(2)
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『スタープレイヤー』
『ヘブンメイカー』
恒川光太郎・著 / KADOKAWA
スタープレイヤー 1500円+税
ヘブンメイカー  1800円+税
推理作家協会賞受賞第一作、鬼才恒川光太郎のいまだかつてない創世記!

突然目の前に現れた男にくじを引かされ一等を当て、フルムメアが支配する異界へ飛ばされた夕月。「十の願い」を叶える力を手に、未曾有の冒険の幕が今まさに開く――ファンタジーの地図を塗り替える比類なき創世記!
[出版社Website 作品紹介より]

恒川光太郎さんと言えば第12回日本ホラー大賞を受賞した『夜市』など、おどろおどろしいだけではない幻想的な怖さを持ち合わせた怪奇な世界を美しい文章で書き表していらっしゃるイメージでしたが、この『スタープレイヤー』は、今まで思い込んでいた恒川ワールドから華麗に脱皮し、息をもつかせぬ勢いで壮大な冒険譚が描かれています。

いきなり目の前に現れた不思議な人にくじを引かされ、しかもそれが一等。どんな一等賞品かと思えば、思いもよらぬ展開で、地球のような違う異世界に吹っ飛ばされ・・・。そこで提示された脱出方法「十の願い」を叶えたら、元の場所に戻れるのか??

「人」の真価も問われている気がします。

収めどころも見事です。これはまだまだ続きがあるんじゃないか!と思ったら

2巻目『ヘブンメイカー』へと続きます。

コチラの『ヘブンメイカー スタープレイヤーⅡです。
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願いを叶える力を得た者が描く理想郷とは――広大な異世界を駆け抜ける!

気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。彼は横須賀にむかってバイクを飛ばしている最中に、トラックに幅寄せされ……その後の記憶はなかった。建物の外には他にも多くの人々がおり、それぞれ別の時代と場所から、「死者の町」と名付けられたこの地にたどり着いたという。彼らは探検隊を結成し、町の外に足を踏み出す。一方、片思いの相手を亡くし自暴自棄になった大学生の佐伯逸輝は、藤沢市の砂浜を歩いていたところ奇妙な男に勧められクジを引く――。いつのまにか見知らぬ地に立ち、“10の願い”を叶えることができるスターボードという板を手渡された。佐伯は己の理想の世界を思い描き、異世界を駆け巡ってゆく……。先住民や来訪者、そしてどんな願いを叶えることのできるスタープレイヤーが共存する広大な異世界で、人間の本質を描きあげる。興奮と感動をよぶ、渾身のファンタジー長編、第二弾!
[出版社Website 作品紹介より]

スタープレイヤーとは、とても緻密に関連付けがされています。
読めば読み込むほど、一巻めで謎のまま終わっていた(それでもきちんと話がつながっています。)ことが、少しずつ解明されていきます。

「十」という数にも、何やら思い入れがあるのか。そして・・・。

一巻ごとにきちんと完結してますが、よく考えるとまだまだ残る謎もあるので、思わず出版社の営業さんに聞いてしまいましたよ。この物語はまだ続きますか?って。
んふふ、楽しみです。



試し読みは
スタープレイヤーが → コチラ

ヘブンメイカーが → コチラ
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# by 75bs | 2017-01-25 11:31 |   著者別/恒川光太郎 | Trackback | Comments(0)

はれどくフェイスブック

遅ればせながら『晴読雨読(はれどく)』は、配布情報などを諸事情により現行のブログよりフェイスブックに移行させました。

https://www.facebook.com/haredoku/

どうぞ宜しくお願いいたします。
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# by 75bs | 2017-01-24 11:42 | 『晴読雨読』情報 | Trackback | Comments(0)

『キネマの神様』

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『キネマの神様』
原田 マハ・著 / 文藝春秋 文春文庫 660円+税
39歳独身の歩(あゆみ)は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。解説・片桐はいり
[出版社Website作品紹介より]

映画は旅

映画の神様

映画って、やっぱり映画館で観たいものです。
が、私は時間が取れなかったりで足を運ぶ機会も減り、レンタルすら数えるほどに・・・^^;

この本を読み終わった後には、きっと大切な誰かと一緒に映画を観に行きたくなる衝動が溢れ出てくることを受け合います。

本の中の父娘そして母は、映画を通して家族の絆を取り戻していきます。

親子って、分かり合える時ばかりではなく、時には顔も見たくないほど反発もしたりしますが、よほどのことない限り、どこかお互いに甘え、許しあうこともできる関係だと思ってます。
・・・不思議ですが。
(あ。遺伝子レベルで話すと解明することもあるかもしれませんが、それはちょっと置いときます。^^;)

そして、昔懐かしいタイトルが数々出てきます。なので年配の方には懐かしく思われるでしょうし、若い方はタイトルも耳にしたことがあるかないかかもしれませんが、読んでいくうちに緻密に書き著されている映画情報に魅せられ、一つ一つの作品がついつい気になり、観てみたくなってくるはずです。
(私は出てきたタイトルを思わずメモってしまいました。)

原田さんが描き出す物語には、どんな人でもいくつになっても人生はやり直すことができる、新しい道へと歩み出せる、希望と再生を願う気持ちが溢れていて、読みながら思わず涙ぐみそうになり、なんだか勇気を分けてもらえる気がします。

 (M)
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# by 75bs | 2017-01-13 12:08 |   著者別/原田マハ | Trackback | Comments(4)

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