七五ブログ

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はじめまして

名古屋市瑞穂区に在る本屋・七五書店の『七五ブログ』です。

もともと日々の新刊情報などを掲載するために立ち上げたブログですが、現在は情報発信をTwitterやFacebookに移行し、こちらでは時間のある時にフェア情報、そして私・Mのおすすめ作品の紹介などをさせていただいてます。 (Twitter、Facebookは<リンク/お知らせ>からお入りくださいませ。)


主に「小説・ノンフィクション」「コミック」「児童書」に分類しております。
ブログ右手(PC版では)のカテゴリ欄もどうぞご活用くださいませ。

場合によっては既にフェアが終了していたり、店頭在庫がないこともございます。
ご了承くださいませ。
(2016年7月)

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# by 75bs | 2017-12-31 23:59 | はじめまして | Trackback | Comments(0)

『桜風堂ものがたり』

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『桜風堂ものがたり』
村山早紀・著 / PHP研究所 1600円+税
百貨店内の書店、銀河堂書店に勤める物静かな青年、月原一整は、人づきあいが苦手なものの、埋もれていた名作を見つけ出して光を当てるケースが多く、店長から「宝探しの月原」と呼ばれ、信頼されていた。しかしある日、店内で起こった万引き事件が思わぬ顛末をたどり、その責任をとって一整は店を辞めざるを得なくなる。傷心を抱えて旅に出た一整は、以前よりネット上で親しくしていた、桜風堂という書店を営む老人を訪ねるために、桜野町を訪ねる。そこで思いがけない出会いが一整を待ち受けていた……。

 一整が見つけた「宝もの」のような一冊を巡り、彼の友人が、元同僚たちが、作家が、そして出版社営業が、一緒になってある奇跡を巻き起こす。『コンビニたそがれ堂』シリーズをはじめ、『花咲家の人々』『竜宮ホテル』『かなりや荘浪漫』など、数々のシリーズをヒットさせている著者による、「地方の書店」の奮闘を描く、感動の物語。
[出版社Website 作品紹介より]

児童書から一般書まで幅広く手掛けていらっしゃるさきたん先生の作品を、もしかしたら何か一つは読んでいらっしゃるのではないでしょうか?

こちらの作品は本屋・書店員が要となるお話とあって、いつも以上に興味深く拝読してしまいました。
本に携わる人と仕事が見事に描写されていて、「本屋」への深い想いと愛情を受け取りました。
(違和感ないその描写、特に万引きに関するくだりは本当に身につまされて・・・。)
そして、なんだか知ってる本屋さんも影が見え隠れもしたり。

作家さんが紡ぎだす「言葉」の深さ・重みには、今までも漠然と「敵わないなぁ」と思ってきたのですが、なぜそう感じていたのかがこの物語のおかげで腑に落ちた気がします。
残しておきたい言葉や、伝えたい思いを世界こに物宛て、恋文を書くように綴っていらっしゃるのですもの、一筋縄じゃ敵いませんよね。

そんな作家さんたちのお気持ちを汲み取り、少しでも多くの人たちに届けるため尽力できる仕事に就くことができた自分は本当に幸せだなあと読んで改めて思いました。

 物語の要所要所には児童書・絵本の数々が散りばめられているのですが、その作品は本好きな方だけではなく、ほとんどの人が一度は味わったことがあるお話で、きっとワクワクしながら読み聞かせてもらったり、自ら本のページをめくっていた幼い日へと想いが戻って「あの絵本、また読み返してみようかな」などと思えるかもしれません。

個性あふれる登場人物(人だけではありませんが)は、それぞれが謎解きのカギであり、人の「縁」と言うものを感じさせてくれる存在として見事に当てはまっていて、思わず感嘆しました。

ついつい本屋目線の感想が続いてしまい恐縮ですが、この物語で紡がれている言葉は、子どもにもわかりやすく、大人の心にも「命を生きること」がしっかりと心に響くと思います。


10月16日(日)には長崎のメトロ書店本店さんにて、さきたんのサイン会が開催されるそうです。

サイン会の詳細は出版社のWebsiteをご覧くださいませ。 → コチラから入れます。

 (M)

SNSでお話させていただくこともあり、「さきたん」と呼びかけているので、本文中もその呼称を使わせていただきました。 
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# by 75bs | 2016-09-29 12:46 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『紺田照の合法レシピ』

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『紺田照の合法レシピ』2巻既刊 以下続刊予定
馬田イスケ・著 / 講談社 KCデラックス 各600円+税
 暴力団「霜降肉組」の新人組員・紺田 照(こんだ てる)、高校3年生。彼が任侠道のほかに心血を注ぐのは「お料理」! 切った張ったの世界で生きながら、硝煙にふとサバの塩焼きを思ってしまう…そんな紺田の今日の晩ご飯は!?
[出版社Website 1巻作品紹介より]

切れ長の三白眼で立っているだけでも威圧感溢れる存在で、どこからどう見ても任侠道の若者にしか見えない紺田くん(18歳)。
そんな彼の頭の中は(ヤバイ)お仕事中でも料理のことばかり♡

もちろん一番惹きつけられるのは、やはり毎回のレシピ。
自分でも試してみれそうな実用的献立の数々です。

けれど、確かに超合法レシピなはずなのに、なぜだか心がドキドキと。
まるでアブナイことに手を出してしまうかのように・・・。

登場するお仲間たちと紺田くんの会話も、考えてることは180度程も違うのになぜだか話が繋がってしまうので、読んでいて思わず笑いもこみあげてきます。

まだ蒸し暑い日が続いてますが、そろそろ秋の気配も感じられますね。
秋と言えば、食欲やら読書などにも喩えられますが、それらを一度に堪能できる一冊です。

作品紹介・試し読みは → コチラ

 (M)
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# by 75bs | 2016-09-28 11:51 | 【おすすめ/コミック】 | Trackback | Comments(0)

『望み』

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『望み』
雫井脩介・著 / KADOKAWA 1600円+税
平穏だった家族が少年事件によって崩れていくさまを描く心理サスペンス。
建築家の石川一登は、妻と思春期の兄妹の家族四人で平凡な暮らしを営んでいた。ある日、高校生の息子・規士の友人が殺された。事件後も帰宅しない息子の潔白を信じたいが――。家族の「望み」とは何かを真摯に問う。
『火の粉』の不穏さと『クローズド・ノート』の濃密な心理描写。両方兼ね備え、執筆時、作者が最も苦しみ抜いた、渾身の力作。
[出版社Website作品紹介より]

見本を拝読中にも現実の少年事件が報じられたり、作中の子どもたちとさほど変わらない年代の子を持つ身として、作者さまほどではないでしょうが身につまされ、思わず息ができなくなりそうなほどの苦しさをも覚えました。

ですが、きっとこれから何度も読み返してしまうでしょう。
読み返したところで「これだ」という確固たる答えを見いだせないかもしれません。

親は、子どもの健やかな成長をただただ願っているもので・・・。
加害者にも被害者にもなってほしいだなんて思いもしてません。
きっとほとんどの親御さんがそうでしょう。

私事ですが、子どもの帰りが遅くなると、顔を見るまでは(帰宅してドアが開く気配を感じるまでは)どうしようもなく落ち着かない気持ちに襲われることもあります。

規士くんは友人を手にかけてしまったのか、真相は・・・。

事件の当事者となり、何もかも失ったあと、命さえあれば、新しい出会いや生きがいを、本当に得られるものだろうか・・・。

「望みのない望み」を、自分だったらどのような形を望むでしょう。
結末をお読みになって、皆さまならどお思いになられるでしょうか?

自分が読んだ今年発売の小説の中で、一番心に留まっています。

小説やコミックを読んで映像化することまでほとんと考えないのですが(映像化に対して苦言が出ることのほうが多いですね。^^;)、この物語は連続ドラマか映画で見てみたいと思いました。 


特設サイトは → コチラ

 (M)
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# by 75bs | 2016-09-05 11:55 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)
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『猫には推理がよく似合う』
深木章子・著 / KADOKAWA 1600円+税
とある弁護士事務所の事務員・花織はある日、“しゃべる事務所猫”スコティに推理合戦を仕掛けられる。「ねぇねぇ、もし金庫の中身が盗まれたら、犯人は誰だと思う?」。妄想を膨らますうち、なぜか事件は現実に!? 猫×本格ミステリ!
[出版社Website作品紹介より]

とにかくすごい! すっかりやられてしまいましたよ、見事などんでん返しに。
あれもころもそれも、全部巧みに張り巡らされた伏線で。

・・・まさかの真犯人でした。

うっかり書き連ねると、ただただネタバレになってしまうのでこれ以上は止めておきますが、猫好きな方はもちろん、そうでないかたも本格ミステリーを十分ご堪能していただける作品です。

猫は好きなんですが諸事情で一緒に住んだことはないので、習性などの細かい部分について何も申し上げられなくて恐縮ですが、溢れ出る猫愛がとてもよくわかる物語でもあります。


 (M)
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# by 75bs | 2016-09-02 11:58 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『E高生の奇妙の日常』

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『E高生の奇妙の日常』
田丸雅智・著 / 角川春樹事務所 1300円+税
数学嫌いの生徒にだけ発症する、花粉症に似た病とは――「数学アレルギー」。やる気がみなぎり、全身から火を噴き出す友人がいる――「燃える男」。伝説の名勝負が生まれる運動会の名物種目――「櫓を組む」。二人が付き合うきっかけになった出来事とは――「二人の自転車」。学年1位の学力をもつ友人の秘密とは――「友人Iの勉強法」。ほか、毎日不思議な出来事がおこる「E高」に通う高校生の、めいっぱい溢れ出す青春を描いた、珠玉のショートショート18編!
[出版社Website 作品紹介より]

田丸さん、このところ次々と新作が発売されて、ファンとしては嬉しい限りですいます。 ^^
(今月6日には、『家族スクランブル』が小学館文庫となって発売されますし。)

高校生。
社会に出る助走をしつつ学び、子供らしく遊ぶ。なんだか不安定だけれど、溌剌としていて不思議で、爽やかでおバカで脅威的で、とても生命力に満ち溢れた時期ですよね。
そんな高校生の一風変わった日常が繰り広げられているのが、こちらの作品の舞台「E高校」です。

18編それぞれのテーマは、きっと高校生活のさまざま場面から切り取られているのでしょう。
怖いもの知らずの無鉄砲さ。その中に潜む小気味の悪さ。
振り返ると見える「郷愁」「もの懐かしさ」「懐古」「懐旧」

そして何より「えっ?そう来るか!」とくすっと笑わせてもらえたり、ギクッとさせられるそれぞれの結末。
田丸さんの創造力の幅広さに今回も感服しました。

自分の高校生活ってどんな毎日だったかな?と振り返りつつ思ったのは、もしかしてここは母校にも当てはまるのではないかという不思議な感覚。
E高校は、あの世代の本質なのかもしれません。

当店には明日(2日)入荷予定です。

 (M)
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# by 75bs | 2016-09-01 12:59 |   著者別/田丸雅智 | Trackback | Comments(0)

『明日の食卓』

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『明日の食卓』
椰月美智子・著 / KADOKAWA 1600円+税

静岡在住・専業主婦の石橋あすみ36歳、夫・太一は東京に勤務するサラリーマン、息子・優8歳。
神奈川県在住・フリーライターの石橋留美子43歳、夫・豊はフリーカメラマン、息子・悠宇8歳。
大阪在住・シングルマザーの石橋加奈30歳、離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日、息子・勇8歳。
それぞれが息子のユウを育てながら忙しい日々を送っていた。
辛いことも多いけど、幸せな家庭のはずだった……。
しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。
無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。果たして3つの石橋家の行き着く果ては……。
[出版社Website作品紹介より]

スーパーや地下鉄など公共の場で、走り回っていたり、大声で泣いていたりする子どもに対応している保護者の方を、皆さんは傍らでどんな思いでごらんになるでしょうか。

あまりにも目に余る雰囲気に、うるさいなあ、ちゃんと躾けてよ、あんなに怒鳴らなくてもいいのに・・・などとお感じになることも、正直多々あると思います。

身近に子どもがいないころには私自身上記のように思ったこともありますし、幼子を育てている真っ最中は、泣き止ませられなかったり大声で叱ったりしているときなど肩身の狭い思いも・・・。

せっかくの授かりものとはいえ、子育ては本当に十人十色で、マニュアルどおり、思いどおりには全くはいきません。行き場のない不安や焦りから孤独を感じることも多々あります。 もちろん幸せなことだってた~くさんありますが。

この作品に出てくる母親たちに、少し前の自分を見る思いがしました。

未熟ながらも「個」として生きている子どもたちとの関わり合い方を、身内としてや少しの縁で携わる年長者として、さまざまな立場から考えていただくきっかけになる一冊です。

そして、今も日々葛藤しながら子育て真っ最中の「おかあさん」たちの、心の支えになりますようにと思います。

当店には明日(8月31日)に入荷予定です。

本書特設サイトは → コチラ
(僭越ながら、推薦コメントを掲載していただきました。)

 (M)
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# by 75bs | 2016-08-30 12:33 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『教室の灯りは謎の色』

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『教室の灯りは謎の色』
水生大海・著 KADOKAWA 1500円+税
塾には通いながらも不登校を続ける高校生の遥。ある日、レンタルショップで事件が起き、遥は犯人として疑われる。窮地を救ってくれたたのは、塾講師・黒澤だった。黒澤に導かれ、遥の心は解きほぐされていく――。
[出版社Website作品紹介より]

中学生・高校生って、たぶん、オトナと見るにはまだ幼いけれど「子どもでしょ。」とも言い切れない、本人もまわりも、不安定で扱いにくくお互いに持て余してしまうことが多い頃ですよね。

自覚があるなしに関わらず、深く鋭く世の中と自分の置かれている立場を観察し、適応しようとする10代の複雑~な心は、自分自身もそうやって過ごしてきたはずなのに大人になってしまうとつい見えにくくなってしまいます。

このお話、犯人扱いはどうやって晴れたのか、遥はどうして不登校なのか、その謎一つ一つが解き明かされていく中で オォッッ!? なるほど! そうか、そうだよね、うん・・・と、10代の気持ちをかなり現実的に表されていて、子を見守る大人としても考えさせられるところが多くありました。

多くのこどもたちが一日の大半を過ごす教室が、彼らにとって居心地のいい場所(色)になりますようにとの作者さまの想いも伝わってくるように思います。

未熟な考え方から葛藤し、精いっぱい思い悩み、前へと進みたいけどどうしよう、といろいろもがいている現実の子どもたちにも、黒澤先生のようにさりげなくフォローしつつヒントを与えて背中を押してくれる、親以外の大人が傍にいてほしいものです。


このお話、「黒澤先生」が、なんとも言えない絶妙なバランスの立ち位置で・・・。いったいこの人はなんなんだ!と、思わずツボに入ってしまいました。

普段、小説やコミックを映像化することには少々疑問も感じるほうですが、「もしこれが映像化されたら先生は・・・」とも、無意識に考えてニマニマしてしまうほど。

先生にはなぜ塾の講師になったのか、子どもを見守ってるつもりはあるのか、読み進めていくうちにそんなことも気になったので、続きが読んでみたいです。

こちらの作品は明日8月27日に発売予定です。

 (M)
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# by 75bs | 2016-08-26 12:24 |  著者別/水生大海 | Trackback | Comments(0)

『サチのお寺ごはん』

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『サチのお寺ごはん』 2巻既刊 以下続刊予定
かねもりあやみ・著 久住昌之・原案協力 青江覚峰・監修 / 秋田書店
秋田レディースコミックDX 各619円+税
名前のとおり、いちいち不運な臼井幸。ある日、いつものコンビニごはんを買っていたら、坊主3人組につかまって…!?
テレビ、雑誌にひっぱりだこの料理僧・青江覚峰がレシピ提供。美味しくて簡単な精進料理が満載!!
[出版社Website 1巻作品紹介より]

お寺ごはんといえば「精進料理」
イメージ的には肉っ気ナシ野菜だらけの味気ないメニューを想像される方もいらっしゃる思います。
私もそう思っていた時期があります。

食生活が乱れていた主人公・幸ちゃんがひょんなことで出会ったお坊さまたちもなかなか個性的。
彼らが旬の食材を使い、何気なく手間暇をかけて作り出すメニューの数々は、案外しっかりと食べ応えがありそうなものもあって興味深いです。それぞれの季節に合った食べ物は身体にも良いですしね。

出汁(ダシ)って、いろんなものから取ることができるんですよ。
(あ、ご存知でしたか・・・失礼いたしました。)

現在(2016年8月)Eleganceイブで連載中です。

試し読みは → コチラ

 (M)
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# by 75bs | 2016-08-09 12:19 | 【おすすめ/コミック】 | Trackback | Comments(0)
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『ロボット・イン・ザ・ガーデン』
デボラ・インストール・著 松原洋子・訳 / 小学館 小学館文庫 850円+税
2016年ベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選ばれた、抱きしめたいほどかわいくて切ない友情物語!
 AI(人工知能)の開発が進み、家事や仕事に従事するアンドロイドが日々モデルチェンジする、近未来のイギリス南部の村。法廷弁護士としてバリバリ働く妻エイミーとは対照的に、仕事も家事もせず親から譲り受けた家で漫然と過ごす34歳のベン。エイミーはそんな夫に苛立ち、夫婦はもはや崩壊寸前。
 ある朝、ベンは自宅の庭で壊れかけのロボットのタングを見つける。「四角い胴体に四角い頭」という、あまりにもレトロな風体のタング。けれど巷に溢れるアンドロイドにはない「何か」をタングに感じたベンは、彼を直してやるため、作り主を探そうとアメリカに向かう。そこから、中年ダメ男と時代遅れのロボットの珍道中が始まった……。
 「とにかくタングがかわいい!」と世界中の読者を虜にしている、抱きしめたいほど切ない物語。
[出版社Website 作品紹介より]

PepperやROBIなどの会話ができるロボットや、i-pohneの音声認識コミュニケーションアプリsiriなど、現代でもより身近になりつつある人工知能。お話の中ではもう少し進化しているはずなのですが、主人公と偶然出会った「タング」は、本当にポンコツというか小さな子供みたいで、イメージするアンドロイドとは程遠いし、主人公・ベンも30余年もの人生を重ねてきたとは思えないほどのダメンズ(ダメ男)っぷり。

あぁ、もぅッッ・・・と言いたくなるほどの「二人」の珍道中ですが、見守るような気持ちで一場面ずつ進んでいくと芽生えてくる「何か」が心に残っていきます。

絵本作家・酒井駒子さんのカバー画はイメージにピッタリで、自分も英国風の庭で彼と出会ってみたい衝動に駆られましたし、「映画化したい一冊」まさにその通りでもありました。

できることならずっと読んでいたい、そう思えた物語です。

試し読みは → コチラ

 (M)
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# by 75bs | 2016-08-02 12:44 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『ずうのめ人形』

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澤村 伊智・著 / KADOKAWA 1650円+税
今度の怪異はあなたの手の中に――嗤い声が聞こえたら、もう逃げられない。

オカルト雑誌で働く藤間は、同僚から都市伝説にまつわる原稿を託される。それは一週間前に不審死を遂げたライターが遺したものらしい。原稿を読み進め「ずうのめ人形」という都市伝説に触れた時――怪異が、始まる。
[出版社Website 作品紹介より]

夏です。こちらはとても暑いです。
特に名古屋は夏はでら暑くて、冬はでら寒いんです。
(「でら」は、名古屋弁で「とても」「ものすごく」という意味です。「どえらい」「どえりゃあ」とも言われています。いきなりの名古屋弁講座、すみません。)

こうも暑いと、やっぱり納涼ということで怪談話はもってこいですよね。

え? ダメ? 苦手ですか、怖いのは。
あぁ、そのお気持ちはよくわかります、私も苦手なんです。 

なのに、なのに・・・どうしてもホラー作品の表紙には妖艶さを感じて、ついつい見入ってしまうんですよね・・・。 (・・・あれ? 私、もしかして本当は大好物かもしれないです、ホラー作品。苦手だと思い込もうと、いえ、そう思い込みたいだけなのかも・・・^^;)

この作品は 第22回日本ホラー小説大賞受賞作『ぼぎわんが、来る』(2015年10月発売)の著者・澤村氏の2作目にあたります。

作品紹介にも「今度の怪異は・・・」とあるように、デビュー作に引き続きのホラー作品。
『ぼぎわん、・・・』をお読みになって「うわぁ・・・」とゾクゾクされた方はもちろん、未読の方も怪異の世界へドップリといざなわれる読み応えのある物語となっております。(前作と少し関連があったりして・・・。)

もうめっちゃ怖いです。けれども読み出したら先に進まずにはいられませんでした。

普段の生活の中に溶け込んでいるなんの気もないことの、ちょっと視点を変えることによって見えてくる異変は、実はとてつもない、けれどもまぎれもない事実なのか。

人の闇深さは底知れないものなのかも・・・。
読み終わった後、背筋がゾクリとしました。

・・・ネタバレは基本的にしないように作品紹介をしているつもりなのですが、今回は一言。
皆さまもどうか隙間にはご注意くださいませ。 (読んでいただくとわかります。^^)

 (M)
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# by 75bs | 2016-07-29 12:42 | 【おすすめ/小説等】 | Trackback | Comments(0)

『おはよう、いばら姫』

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『おはよう、いばら姫』 既刊4巻 以下続刊予定
森野 萌・著 / 講談社 KCデザート 
「丘の上のおばけ屋敷」と噂のある空澤家でワケあって家政夫バイト中の高校生・美郷 哲。
ある日、本邸の離れで暮らす謎の少女・空澤志津と出会い、どこか寂しげな笑顔に惹かれていく哲だが、再び会った時の彼女は別人のように様子が豹変していて……?
[出版社Website 作品紹介より]

哲くんは、本当にどこにでもいる高校生なのですが家事労働スペックもとても高くて気のいい男子で、志津ちゃんは不思議ちゃんっぽいと言うか天然というか、何か影を抱えていて、実は既刊分でその謎は解き明かされつつあります。

素直でピュアな二人が、今あるお互いの場所から周りの人との関わりあいも含め一歩ずつ成長していく様には、まだまだ波乱?もありそうな展開も含めて新刊が出るたびにドキドキさせられてます。

志津ちゃんの抱える謎。
是非のぞいてみてください


試し読みは → コチラ

 (M)
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# by 75bs | 2016-07-27 12:08 | 【おすすめ/コミック】 | Trackback | Comments(0)

『贄姫と獣の王』

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『贄姫と獣の王』1巻 (以下続刊予定)
友藤 結・著 / 白泉社 花とゆめコミックス 429円+税
瘴気漂う禁忌の地・・・そこはかつて人を喰らい支配した異形の眷属を、恐怖をもって彼らを総べる王がいた。

魔族の王に99番目の生贄として捧げられた少女・サリフィ。
少女は王を恐れず、供儀の夜を待つ。

名を持たぬ王の真実を知った時、伝説が始まる――――。
[一巻作品紹介より]

こちらの作品モフモフが系大好物な方には特におすすめかと思います。
ところどころでホワっと・・・。

地球上の生物って人間だけではないですね。
でも普段は、つい意識せずに過ごしてしてるかと思います。

残虐に思える生物も立場・見方の角度を変えると違う側面が見えてきて、人の残酷さが浮き彫りになったり。

なぁ~んて難しそうに言ってみましたが、眷属たちとのドタバタなど、可愛らしい中にも見え隠れする問題提起を心に留めながら、、王とサリフィの関係の行く末をニマニマと楽しみな異種ロマンスです。

 (M)
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# by 75bs | 2016-07-20 12:58 | 【おすすめ/コミック】 | Trackback | Comments(0)
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『ショートショート千夜一夜』
田丸雅智・著 / 小学館 1300円+税
あっと驚く希代未聞のショートショート小説
「王様のブランチ」で紹介された『家族スクランブル』がたちまち重版、さらには「海酒」が又吉直樹主演で映画化されるなど、今最も注目されているショートショート作家。今回刊行される『ショートショート千夜一夜』でも、多魔坂神社の祭りを舞台に珠玉のショートストーリーを紡ぎ出す。
<<内容>>
欲しいと念じたものが出てくるヒモくじ屋、そこに現れたゴロツキどもが引いたヒモの先には……?(「ヒモくじ屋」)、夜店ですくった人魚がどんどん成長して(「人魚すくい」)、モデルにスカウトされたエリカが行方不明に(「ラムネーゼ」)、降り注ぐ優しい雨を、自分のものにする方法(「雨ドーム」)他、全20編。
読み出したら止まらない! たった5分であなたを魅惑と幻想の世界へと誘います。
[出版社Website 作品紹介より]

さて、昨日に引き続き田丸氏の作品をご紹介したいと思います。
この夏、お祭りに出かけるご予定はありますか?

お祭りの日って、なんだかワクワクするとともにいつもと違うその場の雰囲気にザワつく気持ちにもなりませんか、神社に屋台が連なるような会場では特に。

この作品はそんな独特でちょっぴり複雑な情景をも見事に表していると感じました。

ショートショートの書き方講座も開いていらっしゃるその手腕で子どもにもわかりやすい、けれども大人にとっても遜色のない幅広い読者層に響くのではないかと思う素敵な物語を繰り広げてくださっているので、多魔坂神社のお祭りに行ってみたくなるかもしれません。

いえ、きっと たぶん、読み終えるころには自分もそのお祭りの中にいるかも・・・。( *´艸`)

どうか楽しく不思議でちょっぴり怪しい夏のひとときを味わっていただけますように。 


昨日、ご紹介した『夢巻』の記事は → コチラ

参加させていただいたショートショート書き方講座の様子の記事は → コチラ


実は・・・帯コメントに採用していただいております。
よかったら探してみてください。(*´ω`*)テレ
(M) 
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# by 75bs | 2016-07-15 12:47 |   著者別/田丸雅智 | Trackback | Comments(0)

『夢巻』

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『夢巻』
田丸雅智・著 / 双葉社 双葉文庫 602円+税
古い友人につれられて入ったのは、一軒のシガーバー。店員に渡された葉巻を口にすると、子どもの頃の光景が脳裏によみがえった。この不思議な葉巻を、友人は「夢巻」というのだが――。(表題作) ピース・又吉直樹氏が絶賛した新世代ショートショート作家の大注目デビュー作。一話5分で楽しめる、夢と驚きに満ちた世界がここに!
[出版社Website作品紹介より]

春先に田丸氏の「ショートショート書き方講座&サイン会」に参加させていただいて以来、久しぶりにショートショート読書熱も帯びていたところ、デビュー作のこちらが文庫化されました。

1話5分程度て読み切れる短い物語の中には、「怒」はありませんが「喜」「哀」「楽」が溢れていて、楽しいながらもちょっぴり切ない気持ちで心が満たされていくことと思います。

読み進めると、書き方講座で教わったことが「なるほど、あの創り方はこれのことかも!!」と一つ一つが腑に落ちていき、デビュー時にこれだけの作品を描き切っていらっしゃる田丸さんはやっぱり素晴らしい作家さんだ! と改めて思いました。

暑さで寝苦しい夜、心を落ち着かせるためにショートショート作品を読むのもアリかもしれません。

今月は、もう一冊新刊が発売される田丸氏。そちらは明日にでも改めてご紹介させていただきたいと思います。

 
ショートショート書き方講座の様子を書いた記事は → コチラから

 (M)
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# by 75bs | 2016-07-14 12:20 |   著者別/田丸雅智 | Trackback | Comments(0)

平日午前中勤務のMです。     おすすめ本・『晴読雨読』   フェア情報などをお届けしています。


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